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万朶会 繋げる読書会

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第十回 トマス・ピンチョン 『競売ナンバー49の叫び』

 開催日時:2010/10/28 1950~2050 場所:Moulin de la Galette
参加者:Y,M,F
文責:M

しばらくぶりになりましたが、YとFの体調が優れなく短時間で行われた今回の読書会。最初に話した内容は将棋の囲い方についてでした。

さて本題。

著者のピンチョンは今年で73歳にもなり、90年以降定期的にノーベル賞の名前にあがっております。今回はピンチョンの中でも比較的読みやすいと言われる『競売ナンバー49の叫び』ですが、三人とも分からないことだらけということで共通しました。

分からないこととして挙がったのは

・インヴェラリティは一体何のためにエディパを遺言執行人にして、トライステロを追わせたのか
・インヴェラリティの金のかかった悪戯なのか。トライステロの秘密にたまたま触れてしまったのか。エ 
ディパが自分自身で作り上げた妄想なのか
・エディパとメッガーの愛人関係の必要性

といった所です。
ここで「着地点が明らかにされていないから、どのようなに読んで良いか分からない。」とY。
小説には二つあって、一つが娯楽を目的とした通俗小説、もう一つが哲学、思想を主題とした純文学があり、その二つのどちらにも当てはまらないのが、このピンチョンということに。

この本は暗喩が多く、全体が一つの暗喩になっているのではないか。Federeal Gorvernmentと対比させてAnti Governmentを主題としているが、何のためにAnti Governmentをしているのか。

と、疑問は尽きることはありませんでしたが、あまりノートにとっていませんでした、すんません。

この本を読んで以前の『魔の山』を読んだ際と同様に、歴史の知識、今回に関しては郵便史について知っておくべきだったのではないか、ということでした。

郵便を独占していたテュールン・タクシス家について参考になりそうなのがこちら
http://www.onyx.dti.ne.jp/~sissi/erz-102.htm

また、フィレンツェをはじめとする商業都市の商人達は交易の必要性から私設の郵便配達団を抱えていたそうです。ということで、他にも何か知っていたら教えてくださいまし、というオチです。

次回は『飢餓同盟』です、明日だよ!
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