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万朶会 繋げる読書会

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第十五回 メルヴィル 『白鯨』

開催日時:2010/12/28 1900~未明 場所:F自宅
参加者:Y,M,F,K
文責:K


どうも。全国57兆のセガファンの皆さんこんばんは。みんなが忘れたころにひっそりと更新です。今回は岩波レンジャーレッドのくじらさんです。モームの世界十大小説にも選ばれている本作、なかなか…手強かった…

今回は忘年会を兼ねてFの自宅で酒を片手にやった訳でありますが、あまりの本編の長さと本筋(この小説の本筋って何だ)からの逸れっぷりも相まって、なかなかにgdgd感あふれる読書会と相成りました。うーん、これはこれでまた良し。


さて今回は私がチョイスしたわけですが、私の選書は悉く不評!悲しい!
選んだ動機は十大小説云々よりは鯨という生き物、それから捕鯨という文化への興味です。ちなみに今回のメンバー内ではM以外は鯨を食べたことがあるとのこと。うまいよね。特にベーコンね。自分が思うほどみんなは捕鯨という行為に対して強く興味を持っていないとのことでした。

でまあ軽く捕鯨談義。本編の通りアメリカも昔は捕鯨を盛んに行っていて、今はしていない、というかむしろ反対側にいることについて。アメリカ人は過去に反省したのではなく、捕鯨の必要がないから止めているという意見が出たのでした。一方で日本人は食に関してはうるさい所があるので、そう簡単には止められないと。まして現在行われてるのは生態調査のための捕鯨ですしね。

でセミクジラって背中が気持ち悪そうとか長いんだよ本編とか酔っ払いが管を巻きつつ本題へ。

まず、これは小説なのか?
「誰も知らなかったことを明らかにする」という点で立派に小説だろう、とはFの弁。しっかし脈絡がねーな、というのは共通意見としてありました。さらに「説明がくどい」「1冊でやれ」「長ったらしい」もうみんな言いたい放題…Wikipedia先生ですら「難解な作風」というご意見。そんな本作ですが再評価されたのはピンチョン先生が関わっているとかいないとか?


んでそれぞれの感想と面白かったところ。

K:神の存在を意識させるところが所々にあったのが印象的だった。神に歯向かうエイハブ、神に祈るスターバックなどなど…最後にみんな海に飲まれるのも示唆的である

M:エイハブが突っ込む所がかっこいいだけの小説でした。1つの目的に向かって邁進する姿はかっこいい!

Y:40章のみんなでどんちゃん騒ぎするところがよかった。ピップは気が触れた後のほうが良い味出してた
気が触れた人や子供の表現が良かった、物語の中でも重要な示唆になっている(下巻194~195pなど)

F:マルタ島の水夫…エロい!!! 海…怖い!!!あとはページ数で。
上269p→クイークェグ「ころす、とても、かんたん!」
中202p→「われわれが人生と呼ぶ~…」 世の中は冗談と断じてしまえる?
中281p→「大地に基礎を~」 これが世の正統主義の正体
上116p→「どこか滑稽な~」 滑稽の中にこそ美徳


とまあこんな感じでした。なんだかんだで皆ポイント見つけて読んでたみたいですね!!


さてここで説教くさいのになぜ小説として成り立っているのかなあ、という話。「場のコントロール」が上手いのかな、という説が出ました。つまり上手く小説のほうを向かせるように書いている、ということです。なかなか思い通りに行かない他人をコントロールして、自分のほうを向かせるのはかなり難しいと思います。その辺がさすが十大小説、といったところなのでしょうかね。


この辺で大分ネタは尽き、スーパーぐだぐだタイム。
外に買い物に行ったり、Yが腹の肉を見せたり、Yが義足責めとか言い出したり…なんなんすかこれ


最後に各々が勝手な二言三言感想を。「長かったね」「だるかったね」「魔の山よりは疲れなかった」「けど別種の大変さだった」「長かったけど面白かっ…長かった」「ピザが旨かった」「なかなかこういった大長編を読む機会はないからいいきっかけにはなった」



さてさて。というわけで長かったという感想ばかりになってしまいましたが白鯨編終了。
まだまだ更新回がいっぱいありますね…
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